小牧本店 森崎 暁夫 2020.06.17

【メンテナンス豆知識】チェーンが伸びるってどういう事!?

こんにちは小牧本店メカニックの森崎です。
今回は「チェーンの伸び」についてご説明したいと思います。

自転車を点検にお持ちいただいた時に「チェーンが伸びている」とお伝えすることがあります。
そもそも金属でできている「チェーンが伸びる」ってどういう事でしょう。
実際に金属に力が掛かり引っ張られて伸びているのではなく、摩耗によってチェーンのリンク部分の隙間が広がってしまい、伸びている様に見えるので「チェーンが伸びる」と表現しているのです。

チェーンが伸びているかの確認方法はこちらのBLOG↓をご覧ください。

【かんたん&便利】摩耗をすぐにチェックできるシマノ「チェーン伸びチェッカー」

さて、まずはチェーンの構造からみてみましょう!

分解するとローラーを2枚の内プレートで挟み、それを2枚の外プレートで挟んだ構造になっています。

チェーン展開図

摩耗は『ピンと内プレート』『ローラーと内プレート』の2か所の接触部分で起こり、特にローラーと内プレートの穴で摩耗がおこりやすいです。

実際に「新品のチェーン」と「とても摩耗したチェーン」の20リンク同士で比べると

チェーンの長さ比較図

一目瞭然で伸びが出ているのがわかる摩耗具合です。

この2つのチェーンを分解し、内プレートとローラーの内径を比較してみましょう!!
内プレートから測ってみます。

新品のチェーン

新品のチェーンで3.85㎜

摩耗したチェーンで4.2㎜になっていたので、内プレートの内径の差は0.35㎜になります。

多少の誤差はありますがこの摩耗がどのプレートでも同じように起きているので、20リンクで計算上0.35㎜×20=7㎜の違いが出ていることになり、チェーンの長さを比べた写真の実際の計測の差とほぼ同じ数値になります。

ローラーの内径の差も測ってみましょう!

使用したチェーン

新品のチェーンで5.45㎜

使用したチェーン

摩耗したチェーンで5.7㎜になっています。

ローラーの摩耗はチェーンの長さには関係しませんが、チェーンチェッカーでの摩耗の計測には大きく関係します。

ローラーの内径が広がると、ピンに掛かる負荷が大きくなりチェーンの破損の原因になります。

チェーンが伸びているとペダルをこいで動力を加えた時、チェーンを引っ張るためにより多くの力が必要になります。

また、スプロケットやチェーンリング、プーリーとのかみ合わせが悪くなり歯飛びやチェーンの破損の原因にもなります。

チェーンの摩耗で隙間が広がっていると横方向にたわむようになってしまいます。

変速はチェーンに横方向の力を加えギアから外して違うギアに入れ直すのですが、このたわみによって力が吸収されてしまい、“ガチャガチャ”音がしてなかなか次のギアに入らない変速の不調が起こるようになります。

快適に自転車に乗るためにもチェーンの適正な時期での交換がオススメです。

摩耗したチェーンを無理に使い続けると・・・

新品のチェーン

チェーン交換時にチェーンと接触している画像のパーツ(ギア板・スプロケット・プーリー)をごっそり交換しなくてはいけなくなってしまい、お金も作業時間も余計にかってしまう事になるのでご注意下さい!!

チェーンの交換時期については約3,000㎞が目安となっていますが、使用条件によって大きく変わることがあるのでチェーンチェッカー等を使用して確かめるのが確実です。
点検にお持ちいただ時にはチェーンの摩耗も検査していますので、ぜひ定期的に点検にお持ち下さい。