愛知・名古屋のロードバイク・スポーツバイク専門店

2020.06.22
小牧本店 遠山 裕司
シマノ クイックリンクを工具なしで脱着する方法【緊急時の裏ワザ】

「クイックリンクを外したいのに、専用工具を持っていない…」

「出先でチェーンが外れてしまった。工具なしでなんとかなる?」

そんな緊急時のお悩みに、カミハギサイクル小牧本店のメカニックがお答えします。
この記事では、シマノのクイックリンク(SM-CN900シリーズ)を専用工具なしで取り付け・取り外しする方法を、実際に試した結果をもとに解説します。

この記事でわかること

  • クイックリンクを工具なしで取り付ける手順
  • 工具なしで取り外すための裏ワザと注意点
  • 専用工具(TL-CN10)との違いとおすすめの使い分け
  • 11速・12速の対応チェーン一覧
  • KMCミッシングリンクとの比較

※ 工具なしでの作業はあくまでも緊急時の対応です。安全のため、通常のメンテナンスには専用工具をお使いください。

シマノ クイックリンクとは?

クイックリンク

シマノのクイックリンクとは、チェーンを工具なしで接続できるよう設計された専用のコネクターパーツです。チェーン交換や洗浄のたびにチェーンカッターを使う必要がなく、メンテナンスをぐっとラクにしてくれます。

一般的に「ミッシングリンク」とも呼ばれますが、シマノ製品の正式名称は「クイックリンク」です。KMCやSRAMなど他メーカーにも同等品があり、それらはミッシングリンクと呼ばれることが多いです。

対応チェーン(速数)別 クイックリンク一覧

速数製品型番主な対応コンポ
11速(ロード・MTB)SM-CN900-11105・アルテグラ・デュラエース、XT・XTRなど
12速(ロード)SM-CN900-12新型105・アルテグラ・デュラエース(Di2含む)
12速(MTB)SM-CN910-12XT・XTR・Deore XT

※速数が合わないクイックリンクは使用できません。チェーンの速数を必ず確認してからご購入ください。

シマノ クイックリンクの特徴と注意点

  • 取り付けは工具なしでも可能(ただしコツが必要)
  • 取り外しには専用工具(TL-CN10)が必要(緊急時は代替手段あり)
  • 再使用不可:取り外したクイックリンクは新品に交換する必要があります
  • 取り付け方向あり:矢印がクランクの回転方向を向くようにセットしてください

工具なしで取り付ける方法

クイックリンクの取り付けは、コツさえつかめば工具なしでも問題なく行えます。以下の手順で進めてください。

取り付け手順

① チェーンの両端をインナーリンクの状態にする

クイックリンクはアウターリンクの役割をするため、チェーンの両端はインナーリンクで終わるようにカットします。チェーンの長さは、クイックリンク1コマ分(アウターリンク1コマ)を差し引いた長さにしてください。

② クイックリンクを仮つなぎする

チェーン仮繋ぎ

クイックリンクの2枚のプレートを、チェーン両端のインナーリンクに差し込みます。このとき、プレートの矢印がクランクの回転方向(前方向)を向いているかを必ず確認してください。逆向きに取り付けると変速ミスの原因になります。

③ クイックリンクの位置をスプロケットとチェーンリングの間にセットする

クイックリンクの位置

クイックリンクの位置を、スプロケット(後ろのギア)とチェーンリング(前のギア)の中間あたりに移動させます。この位置がとても重要です。

④ リアブレーキをかけながらペダルをしっかり踏み込む

ペダルを踏み込む

リアブレーキをしっかりと握り、後輪が動かない状態を保ちながら、ペダルを体重をかけて強く踏み込みます。「バチン!」と音がするまで踏み込んでください。

シマノのクイックリンクはかなり固いため、1回では完全にはまらないことがあります。数回に分けて踏み込みましょう。(実際の作業では3回ほど体重をかけて踏み込みました)

⑤ 正しくはまっているか確認する

はまっているクイックリンク

取り付け前(仮止め状態)と比べて、クイックリンクのプレートの位置が奥にずれていればOKです。手でチェーンを引っ張り、抜けないことを確認してください。

ナローワイドチェーンリングをお使いの場合:チェーンリングの歯が細かく、チェーンをたるませる余裕が取りにくいため、この方法との相性はあまりよくありません。専用工具のご使用をおすすめします。

工具なしで取り外す方法(緊急時のみ)

クイックリンクの取り外しは、専用工具(TL-CN10またはミッシングリンクプライヤー)があれば簡単に行えます。ここでは専用工具が手元にない緊急時に限り使える代替方法をご紹介します。

注意事項

  • 作業は不安定な状態になります。ケガや部品の破損のリスクがあります
  • クイックリンクは取り外したら必ず新品に交換してください(再使用不可)
  • あくまでも緊急時の方法です。通常のメンテナンスには必ず専用工具をお使いください

携帯工具(ハンマー代わり)を使う方法

携帯工具

① チェーンリングの上にチェーンの余りを1コマ分作る

チェーンの余りを取る

チェーンリングの真上あたりで、チェーンを少したるませて余りを1コマ分確保します。

② クイックリンク部分を携帯工具などで叩く

工具で叩く

クイックリンクごとローラー部分を、携帯工具や石など手近なもので叩きます。ローラーだけを狙う必要はなく、クイックリンクごとまとめて叩いてOKです。

数十回繰り返すと徐々に緩んできて取り外せます。ハンマーが使える状況であれば5回程度で外れることもありますが、携帯工具では50回ほどかかる場合もあります。

取り外し後

ペンチ・ウォーターポンププライヤーを使う方法

後輪を外してチェーンをたるませ、ペンチまたはウォーターポンププライヤーでクイックリンクの対角(斜め方向)を挟みます。軽く握るとパキッと外れます。チェーンにテンションがかかったままだと作業しにくく、外れた拍子にリンクが飛んでいくことがあるので注意してください。

専用工具(TL-CN10)を使った方法(推奨)

クイクリンクツール

シマノの純正クイックリンクツール「TL-CN10」は、取り付け・取り外しどちらにも対応した専用工具です。

握り込むだけで大きな力を加えられるため、固いシマノのクイックリンクでも無理なく脱着できます。カミハギサイクルの店頭作業でも使用しているツールで、ミッシングリンクプライヤーの中でもとくに扱いやすい製品のひとつです。

ライドに持参する場合は、タイヤレバーとクイックリンクプライヤーが一体になったコンパクトな携帯工具も市販されています。出先のトラブルに備えて、サドルバッグに入れておくことをおすすめします。

シマノ クイックリンクとKMCミッシングリンクの違い

比較項目シマノ クイックリンクKMC ミッシングリンク
工具なし取り付け○(ペダル踏み込みで可)○(比較的容易)
工具なし取り外し△(緊急時のみ、難易度高め)△(11・12速は難易度高め)
再使用不可(推奨)不可(11・12速。自己責任での再使用例あり)
取り付け方向あり(矢印確認必須)あり(製品による)
互換性シマノチェーン推奨シマノ・他社チェーンに幅広く対応

どちらを選ぶかは、お使いのチェーンやコンポーネントのメーカーによって異なります。迷った際はお気軽にカミハギサイクルへご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. クイックリンクは何速用を買えばいいですか?

A. お使いのチェーンの速数(11速・12速など)に合わせた製品をお選びください。速数が違うものは取り付けできません。不明な場合は自転車をお持ちいただければスタッフが確認します。

Q. 取り外したクイックリンクを再使用しても大丈夫ですか?

A. シマノは再使用不可としています。実際に繰り返し脱着を行うと噛み合い部分が緩くなっていくため、走行中に外れる危険があります。取り外したら必ず新しいものに交換することをおすすめします。

Q. 工具なしで取り外そうとしたらクイックリンクが壊れてしまいました。どうすればいいですか?

A. チェーンをそのまま走行に使用するのは危険です。予備のクイックリンクをお持ちであれば交換を、持っていない場合は自転車店や自転車仲間に助けを求めることをおすすめします。カミハギサイクルでも対応いたします。

Q. ペダルを踏み込んでもクイックリンクがはまりません。

A. いくつかの原因が考えられます。①クイックリンクの位置がスプロケットとチェーンリングの間になっていない、②プレートの向き(矢印方向)が逆になっている、③チェーンの長さが合っていない、などをご確認ください。解決しない場合はお店にお持ちください。

Q. クイックリンクを使えば、チェーンカッターは不要になりますか?

A. チェーンの長さ調整にはチェーンカッターが引き続き必要です。クイックリンクはあくまでチェーンの「接続部分」を担う部品で、チェーン切り自体を代替するものではありません。

まとめ

  • シマノのクイックリンクは、取り付けは工具なしでペダルを踏み込む方法で対応可能
  • 取り外しは専用工具(TL-CN10)が必要。緊急時のみペンチや携帯工具で代替できる
  • クイックリンクは再使用不可のため、取り外したら必ず新品に交換する
  • 11速・12速など速数ごとに対応製品が異なる。購入前に必ず確認を
  • 出先でのトラブルに備えて、予備のクイックリンクと小型プライヤーをサドルバッグに入れておくと安心

チェーンメンテナンスに不安がある方は、ぜひ一度カミハギサイクルへご相談ください。

「自分でやるのは不安」「プロに相談したい」という方は、ぜひお近くのカミハギサイクルへお持ちください。スタッフが丁寧にご対応します。

▼ 店舗情報
小牧本店(愛知県小牧市)
ささしま店(名古屋市中村区・グローバルゲート1F)
緑店(名古屋市緑区)

▼ その他のメンテナンス方法はこちら
HOW TO一覧 | カミハギサイクル






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