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2020.03.16
スポーツバイク 後輪の外し方・付け方|クイックリリース&スルーアクスル対応

「後輪を外したいけど、チェーンが絡まりそうで怖い」「変速機が邪魔で外れない」——そんなお悩みをお持ちではありませんか?

後輪(リアホイール)の脱着は、一見すると難しそうに見えますが、正しい手順とコツを覚えてしまえば、実は前輪よりもスムーズにできるようになります。
輪行やパンク修理、車に自転車を積むときなど、サイクリングを楽しむうえで欠かせないスキルです。

この記事では、クイックリリース式スルーアクスル式(ディスクブレーキ車)の両方に対応した後輪の外し方・付け方を、写真付きでステップごとにわかりやすく解説します。

この記事でわかること

後輪を外す前にやっておくべき準備(ギア位置・ブレーキの開放)
クイックリリース式の後輪の外し方・付け方【4ステップ】
スルーアクスル式(ディスクブレーキ車)の後輪の外し方・付け方
よくある失敗と対処法

まだ前輪の脱着に自信がないという方は、先に前輪編からご覧ください。
ホイールの付け方&外し方 -前輪編- クイックリリース

後輪を外す前の準備(共通)

クイックリリースでもスルーアクスルでも、後輪を外す前に必ず行う準備があります。ここをしっかり押さえておくと、作業がぐっと楽になります。

ギアを「一番軽い組み合わせ」に変速する

チェーンをもっともたるんだ状態にするため、フロント側はインナー(一番小さいギア)、リア側はトップ(一番小さいギア)に変速しておきましょう。

こうすることでチェーンからの抵抗が最小限になり、ホイールをスムーズに外すことができます。走り終わった直後はギアがロー(大きいギア)に入っていることが多いので、忘れずに変速してからホイールを外す作業に入ってください。

ブレーキを開放する(リムブレーキ車のみ)

キャリパーブレーキやVブレーキのバイクは、タイヤがブレーキシューに引っかからないよう、ブレーキを開放しておきます。

  • キャリパーブレーキ:ブレーキ本体のクイックリリースレバーを上に起こす
  • Vブレーキ:ダストカバーをずらし、インナーリードの引っかかりを外す

ディスクブレーキのバイクはこの工程は不要です。そのまま次のステップに進んでください。

【クイックリリース式】後輪の外し方(4ステップ)

クイックリリース式は、レバー操作だけで工具を使わずにホイールを外すことができます。ロードバイクやクロスバイクのリムブレーキモデルに多く採用されています。

ステップ①:クイックレバーを開ける

ギア変速とブレーキ開放の準備ができたら、後輪のクイックリリースレバーを開きます

後輪には前輪のような脱輪防止の爪がないため、レバーを開くだけでホイールが外れる状態になります。ナットを回して緩める必要はありません。

ステップ②:車体を持ち上げる

サドルの付近を持ち、車体をまっすぐ上に持ち上げます。後輪が外れかかり、ギア(スプロケット)がチェーンと変速機(リアディレーラー)に挟まった状態になります。

ステップ③:変速機を後ろに引く

ここが後輪脱着のポイントです。変速機(リアディレーラー)が邪魔でホイールが外せないので、変速機の部分を手で後ろ側に引っ張ります。すると、チェーンと変速機からホイールをスムーズに取り外すことができます。

💡 コツ:変速機を「後ろに逃がしてあげる」イメージで行うと、力を入れなくても簡単に外れます。無理に引っ張るとチェーンが絡んでしまうので、やさしく操作してください。

ステップ④:ホイールを取り外す

変速機をうまく逃がすと、ホイールがストンと外れます。外した後のフレームは、逆さにするかメンテナンススタンドに立てておきましょう。変速機を下にして地面に置くと破損や曲がりの原因になります。

【クイックリリース式】後輪の付け方(4ステップ)

ステップ①:チェーンをトップギアに引っかける

ホイールのスプロケット(ギアの歯)の一番小さいギア(トップギア)に、チェーンを引っかけます。上側のチェーンと下側のチェーンの間にスプロケットをくぐらせるイメージです。

ステップ②:変速機を押しながらホイールを押し込む

変速機(リアディレーラー)の後ろ部分を手で押しながら、ホイールをフレームの奥まで入れていきます。

※ディスクブレーキ車の場合は、ブレーキキャリパーの隙間にディスクローターが正しく入っているか確認してください。

ステップ③:クイックレバーを締める

奥まで入っていない状態
奥まで入っている状態

ホイールがまっすぐ入っていることを確認したら、クイックレバーをそのまま倒して締めます。外すときにナットを緩めていないので、そのままレバーを倒すだけでOKです。

もしレバーが緩い場合は、レバーと反対側のナットを少し締めてから倒してください。手のひらにレバーの跡が軽くつく程度の固さが適切です。

注意:ホイールが奥まで入っているか必ず確認!
ホイールが奥まで入っていない状態でレバーを締めると、走行中にホイールが外れる危険があります。フレームとタイヤの隙間が左右均等になっているか、後ろから見て確認してください。

ステップ④:ブレーキを戻す

キャリパーブレーキ・Vブレーキの方は、最初に開放したブレーキを元に戻して完了です。ブレーキシューがリムに正しく当たっているか確認してから走り出しましょう。

【スルーアクスル式】後輪の外し方・付け方(ディスクブレーキ車)

近年のロードバイクやクロスバイクでは、ディスクブレーキとスルーアクスルの組み合わせが主流になっています。
クイックリリースとは固定の仕組みが異なりますが、基本的な作業の流れは同じです。

スルーアクスルとは?

スルーアクスルは、太い1本のシャフト(軸)をフレームに貫通させてネジで固定する方式です。
クイックリリースよりも固定力が高く、ホイールが常にセンターに来るため、ディスクブレーキとの相性が良いのが特徴です。着脱には5mmまたは6mmの六角レンチ(アーレンキー)が必要になります。

【スルーアクスル式】後輪の外し方(4ステップ)

ステップ①:ギアをトップ(小さいギア)に変速する(クイックリリースと同じ)

ステップ②:スルーアクスルのレバーを反時計回りに回して緩め、シャフトを引き抜く

ステップ③:リアディレーラーを後方に引きながら、フレームを持ち上げてホイールを外す

ステップ④:ディスクローターがブレーキキャリパーに接触しないよう、まっすぐ慎重に引き抜く

【スルーアクスル式】後輪の付け方(4ステップ)

ステップ①:チェーンをトップギアにかけ、ディスクローターをキャリパーの隙間に合わせてホイールを入れる

ステップ②:スルーアクスルのシャフトをフレームに通し、時計回りに回して締める

ステップ③:締め付けトルクは10N·m程度が目安(トルクレンチをお持ちの場合)

ステップ④:ホイールを回転させて、ブレーキの引きずりや異音がないか確認する

【ディスクブレーキ車の注意点】

ホイールを外している間は、絶対にブレーキレバーを握らないでください。
ブレーキパッドが閉じてしまい、ホイールを戻せなくなります。心配な方は、付属のパッドスペーサーをキャリパーに挟んでおくと安心です。

※外したスルーアクスルのシャフトは、フレームに戻しておくのがおすすめです。
ホイールのハブに入れておくと抜け落ちて紛失する恐れがあります。

よくある失敗とその対処法

後輪の脱着でありがちなトラブルと、その解決方法をまとめました。

Q. チェーンが絡まってホイールが外れない

A. ギアがトップ(一番小さいギア)に入っていない可能性があります。もう一度フロントをインナー、リアをトップに変速し直してからやり直してみてください。

Q. 取り付け後にチェーンからカチャカチャ音がする

A. ホイールがフレームにまっすぐ入っていない可能性があります。一度クイックレバーを緩め、サドルを上から押さえつけるようにしてホイールのセンターを出し直してから、再度レバーを締めてください。

Q. ブレーキが片効きになった

A. ホイールが左右どちらかに偏ってセットされている場合に起こります。フレームとタイヤの隙間が左右均等か確認し、調整してください。ディスクブレーキの場合は、ローターがキャリパーの中心に来ているか目視で確認しましょう。

Q. 外出先でスルーアクスルのシャフトをなくしてしまった

A. スルーアクスルはメーカーや車種によって規格が異なるため、汎用品では対応できない場合があります。ホイールを外したら必ずシャフトをフレームに戻す習慣をつけましょう。万が一の場合はお近くの自転車店にご相談ください。

後輪の脱着が必要になるシーン

後輪の脱着ができるようになると、サイクリングの幅が大きく広がります。

  • 輪行:電車や新幹線で自転車を運ぶとき。前後輪を外して輪行袋に入れます → ディスクブレーキスポーツバイク輪行術
  • 飛行機輪行:飛行機で遠方のライドスポットへ行くとき → 飛行機輪行の梱包方法と注意点
  • パンク修理:チューブ交換の際にホイールを外す必要があります → チューブ交換の仕方
  • 車載:車にロードバイクを積むとき、ホイールを外すとコンパクトに収まります
  • 洗車・メンテナンス:スプロケットやリアディレーラーまわりの清掃がしやすくなります

まとめ

後輪の脱着のポイントを整理します。

  • 事前準備が大切:フロントをインナー、リアをトップに変速してからチェーンのたるみを作る
  • リムブレーキ車:ブレーキの開放を忘れずに。ディスクブレーキ車はこの工程は不要
  • クイックリリース式:変速機を後ろに逃がすのがコツ。レバーを倒すだけで着脱できる
  • スルーアクスル式:六角レンチでシャフトを外す。ホイールを外している間はブレーキレバーを握らない
  • 取り付け後の確認:ホイールのセンター出し、ブレーキの効き、異音チェックを必ず行う

コツさえ掴めば、前輪より速く脱着ができるようになります。最初は自宅で何度か練習しておくと、出先でもあわてずに対応できますよ。