愛知・名古屋のサイクルショップ

2019.01.30
小牧本店 伊井 孝之
【自転車の変速不調の原因②】シフトレバー動作不良

イベントのご案内が多いスタッフ伊井です。

でも今回は変速不調の原因 その2!

特にこの時期特有のものをご紹介します

それは・・・

シフトレバーの動作不良!

変速というのは⓵変速レバーを操作する⓶シフトワイヤーが動く(張るor緩める)⓷ディレーラーがそれに従って動く⓸チェーンが移動するという構造です。

「変速不調の原因 その1」では最も多いワイヤーに起因する不調をご案内したしましたが今回は根本的なレバー部での不調です。

昔からあるダブルレバーと呼ばれるシフトレバーは単純にシフトレバーの回転運動(回転角度)に対してワイヤーを直接張るor緩める動きをしましたが、現在主流のロードバイクのデュアルコントロールレバーやクロスバイクなどのラピッドファイヤーレバーではラチェットと呼ばれるギアを引っ掛けるための爪とスプリングを使った機械部品が組み込まれています。

この機械部品を組み合わせることで2種類のレバーを操作するだけで一段一段確実に変速できるようにワイヤーの動きをコントロールしています。

シフトレバー

しかし巨大な建設機械ならまだしもバイクに搭載するシフトレバーは小型です。

中の部品ともなればさらに小さな部品となります。ですから爪を動かすためのスプリングも小さく柔らかいものになります。

今回の肝はココにあります。

新品など通常の状態のシフトレバーはこの動きがスムーズですが使用していくうちに潤滑剤が汚れ、爪がスプリングの力では動かなくなり最終的にはレバーの操作をしても内部で空振りすることになります。

(『レバーがスカる』と表現したりします)

この不調は潤滑剤の粘度が高くなる(バターのように固くなる)ことでが原因で、汚れや劣化だけでなく低い気温でも起こります。

ですからこの場合の修理方法はラチェット周辺の洗浄と潤滑剤の再塗布となります。

※ただし気温がある程度あるとラチェットの動きが一時的に回復してしまうこともあります。

特に気温が低くなる12月~2月中旬あたりはよくこの現象が起こります。

あと気温が低いことで起こるトラブルをもう一つご紹介します。

それは・・・

電池!

シンプルなスピードメーターにもよく使用されているボタン型リチウム電池
最近ではパワーメーターにもよく使用されていますね。

小さくて長持ちなボタン型リチウム電池ですが
電池はもともと化学反応を利用して電圧を生み出しております。

しかし気温が低くなると化学反応が進まず電圧が十分に上がらなくなり電子機器の動作が悪くなることも。

ガーミン画面

GARMIN等では上記のような画面に電圧低下のメッセージがでます。

またコードレスのサイクルコンピューターではスピードが不安定になったり速度検知しないこともあります。

暖かくなると電池残量警告が消える場合はまさにこの現象です!

当面は大丈夫ですが動作が不安定なので電池の交換およびセンサー類と本体の位置関係の見直しをお勧めします。






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