秋らしくずいぶん涼しくなってきましたね~
当店でも走りやすいこの季節にはいろいろなイベントを企画しておりますが
私にとって最大の目標の一つである『ツールド沖縄』も来月上旬に控えております。
でも沖縄です。離島です。車への積載や自走なんてもってのほかです。鉄道輪行と違い手荷物として機内に持ち込めません。そこで今回は『オーストリッチ社製OS-500』という商品を利用した飛行機輪行の手順をご案内いたします。

このOS-500は丈夫なナイロン製の生地の間に10mmほどのウレタンクッションが入っており通常の輪行袋より対衝撃に強くなっています。使用時は長さ約135cm✕幅約20cm✕高さ約80cmほどとなりますが使っていないときには三つ折りにすることができるので未使用時にはコンパクトになります。

内側には側面にホイールを入れるポケットとヘルメットなどを入れるポケットがあります。

最後に閉じるのは両側からジッパーで行います。
では早速詰め込みましょう!・・・と、その前にこれらがあると便利です

①フレームエンドプロテクター(前後分)
②ハブシャフトプロテクター(前後左右分4個)
③フレームに巻くクッション
④ベルト2本
⑤小物を入れる袋
0.今回の沖縄で使用するバイクはコレ!

ピナレロのDOGMA-F10(ノーマルブレーキ)です。輪行に関する主な寸法としては、フレームサイズ470mm(シート高647mm/トップ長525mm)ハンドルMOSTエアロ1K一体型(ステム100mm/ハンドル幅外寸420mm)フロントアウターギア50Tです。
収納はこのサイズを参考にアレンジが必要な場合があります。
1.メーター&前後輪をはずす

バイクを逆さまにして作業しますので地面に当たってバランスの悪くなるメーターやライト類は取り外します。次に前後とも車輪を外しましょう。このときタイヤの空気を抜いて(2bar程度に)クイックシャフトを外しハブシャフトプロテクターを差し込みましょう。

これはハブシャフトの両端面が鋭いので周り物を傷つけやすいからです。
ホイールがはまっていたフレームエンドにはフレームエンドプロテクターをはめ込みましょう。


ホイールがなくなった分つっかえ棒がなくなり外力に弱くなるからです。

外した部品は小物入れにまとめましょう。
2.ハンドルの固定
ハンドルを切ってフレームとハンドルが当たる部分に傷防止のクッションを取り付けましょう。

ハンドルはワイヤー類が折れ曲がりにくい方向に切ります。そしてフレームとハンドルをベルトで固定します

3.チェーンの固定
後輪側はチェーンがたるみ落ち着きがありませんのでチェーンをベルトで引っ張り、リアブレーキキャリパー等にベルトを引っかけて固定しましょう。

フロントのアウターギアにチェーンがかかっているとギアの歯先で輪行袋を傷めることが少なくなります。リアディレーラーはロー側に1~2段シフトしておくと横への張り出しが少なくなり、よくあるリアディレーラーのハンガー(エンド)曲りのリスクを減らすことができます。
4.袋へ収納
フレームを袋の中央に配置して

左右側面のホイールポケットにホイールを入れます。


ホイールを回避するようにクランクの位置を合わせ、袋のたるみなどもあるので袋全体を持ち上げながら両側からジッパーを閉めていきましょう。またクイックシャフトなどをまとめた小物入れも忘れないようにポケットに入れておきましょう。

今回の手順では工具は使わない方法ですが、各部のサイズによってはサドルを下げるor抜き取る、ハンドルを緩め下向きにお辞儀させる等で最低限工具が必要になることもあります。
ちなみにこの袋に入った状態で重量は11kgでした。あとは空いている隙間にジャージやシューズヘルメット等を入れ(私の場合さらに整備道具、空気入れも入れます)20kg以内にします。航空会社や便により預け荷物のサイズ重量等がありますので利用する航空会社に確認をとっておきましょう。
※以前は完全にロー側(内側)に持っていくことが良いとされていましたがリアディレーラーが大きく展開(伸びる)してしまい、てこの原理のわずかな力でディレーラーハンガーが曲がるようです。
ご注意ください
航空法上ゴムのり、オイル、スプレー類等は持ち込めません。また工具類は預け荷物、CO2ガスカートリッジは手荷物で検査場を通る必要があります。またシマノDi2などの電子機器は預ける際に電源をOFFにすることが求められます。外装バッテリータイプはバッテリーを外す、内装バッテリータイプはバッテリーと動作部を連結するコネクターを外す等の措置が必要です。
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