寒さ真っただ中な季節ですのでライドは控えている方が多いのではないでしょうか?
このような時期はメンテナンスに丁度いいタイミングではあります。
当店ではメンテナンスキャンペーンとして2月末までは主要7カ所の消耗をチェックするクイックチェックを無料で行っております。
日々バイクを点検しているときや使用中の不具合として状況を確認した際に気が付く(気になる?)部分があります。
それはメンテナンスでペダルを回した際の異音です。
ペダルを回転させるとチェーンが引っ張られリアホイールがつられて回ります。
リアホイールにはリム・フリーハブ・スポーク・ニップルにスプロケットが取り付けられています。
さらに今回の話の中心となるフリーハブは
・ハブ本体・・・ホイールの中央でスポークを受け止める部品
・フリーボディ・・・自転車特有の走行時に足を止めた際の空転機構を担当する部品
・シャフト・・・ホイールの回転軸としてフレームとホイールをつなぐ部品
・ベアリング・・・回転をスムーズにする部品
と大まかに4つに分けられます。
ユーザー自身ができるメンテナンスとして
・タイヤの空気圧管理
・フレームの清掃
・チェーンへの注油
は行っていただくと良いところですが、駆動系は汚れやすいポイントでありながらも、なかなか清掃しにくいです。
そこで洗車として各種ケミカル用品を使ってバイク全体をきれいにする方法をとるわけですが、ここにワナがあります。
それはディグリーザー等のケミカルの大量使用と使用箇所です。
チェーンやギアはチェーンオイルと砂埃等が混ざって黒くしつこい汚れになります。
きれいにするためにクリーナーを使用しますが大量に使用すれば重力に従って下方へ流れます。
そして部品の位置や向きを変えるために回転させます。
チェーンはそれでもかまわないのですが、スプロケットやギアに大量に残っているクリーナーも落下する前に位置を変え再び重力に従って流れ始めます。
この時ベアリングが使われているシャフトやフリーボディ周辺に流れ込みベアリングに使われているグリスも溶かし出してしまいます。
そしてとどめは水による洗浄・・・。
グリスがなくなったベアリングや内部パーツはいとも簡単に腐食してしまいます。
そして最後には充分な機能が果たせなくなります。
具体的には
・走行時にゴロゴロと音や振動がある
・ペダルを踏んでも空転してしまい動力がリアホイールに伝わらない
・逆に空転せずにリアホイールと一緒にペダルが動かされる
という現象が現れます。
このようにきれいにすることで快適に乗れる一方で部品の寿命を著しく短くしてもいるのです。
では現時点でどのような方法が最善かというと
①ハブやBB周辺は下半分で作業を行う
②ケミカルを大量に使わない
ということです。
下半分で作業を行うことでケミカルや水が内部に侵入することを抑え、ケミカルを刷毛などで塗る程度で汚れに浸透させ浮かび上がらせることができます。
また最後にチェーンオイルも大量につけるとオイルが内部に流れ込みグリスを溶かし出すのでご注意ください。
ちなみに最も傷めない方法は各部分解してからの洗浄ですが、知識と技術と専用工具等が必要になりますので、自分ではちょっと・・・という方は当店おすすめのバイククリーニングやドライブトレインメンテナンス(もありですね!
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